フウンな旅のあとがき
旅がまたひとつ、終わりました。
3回目の3人旅。
企画段階では、いろんな思いが飛び交い。
でも、3人のこのお話を書こうと思ったのは、きっと、今しかできないと、思ったからで。
やりたい放題、素直に、好きなこと。
これが、今回、川名が勝手に内に秘めて掲げていたテーマ。
言いたい放題、脚本にぶち込み、
なんの恥じらいもなく好きな演出家の真似を思いっきりして、
やりたい放題な芝居をして。
真剣に適当なことをする。
きっとこの先、ここまでやりたい放題できないな。とも思ったし、だから、自分も出て、3人だけでやろうと決心。
ずっと、慣れ親しんだ、スタッフ達との一区切りもあったから。
必ずしも、好きなことばかり詰め込んで、素晴らしい作品ができるとは、決して思わない。
こんなひどいスタンスで演劇をつくるなんて、怒られたってしょうがないけど、
でも、今回だけは、許してよ、って思いながら、楽しんでた。
何より、楽しかった。
こんな作り方も、自分では今回で一区切りだと思ってる。でも、こうやって、3人でやりたい放題やったからこそ、たくさんの発見もあって。逆に反省も多く。
今後とも、こんなヤコウバスですが、お付き合いいただけたら幸いです。
作品のこと。
大学のころ、エミール•ゾラの「居酒屋」を読んで、いつかこんな不運な人のお話を書きたいな、と思ってて。
今年の6月、川名が演出助手でついていた旅公演で東北を回り。仙台に何日間かいた時に、公演がマチネだけだった日に、先輩の役者さんに連れられて名取まで行きました。
ここからは当日パンフレットに書いたので省略。
とにかく、びっくりしました。
本当に何もなくて、一面。
涙ひとつ出ない。
もう、本当によくわからなかった。
そんな、よくわからないもやもやしたものを、自分の描いてみたかった、不運な人に、そのままぶつけてみたわけです。
はじめて、衝動みたいなもので、物を書いてみました。
きっと、これから、自分の中で、ずっと付き合ってく作品になってくと思います。
今はこう思ってるけど、きっとこれから形を変えてく。
思い入れのある、お守りみたいな作品ができた気がします。
最後に、この公演を支えて下さった皆様、本当にどうもありがとう。
そして、観てくださった皆様、どうもありがとうございます。
また、御一緒できることを、楽しみに。
それでは、また、次の旅で。
劇団→ヤコウバス
川名幸宏
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